星野富弘さんは、詩と絵を融合させた詩画作品で知られる芸術家です。
頸椎損傷という困難を乗り越えながら創作活動を続け、その人生を支えた家族の存在が大きな影響を与えました。
特に妻・昌子さんとの絆は深く、結婚から現在に至るまで、彼女の支えなしには語れません。
本記事では、星野富弘さんの家族構成、妻との馴れ初め、結婚生活、そして現在の昌子さんの様子について詳しく解説します。
星野富弘の家族構成|両親と兄弟
両親と7人の兄弟
星野富弘さんは、群馬県みどり市(旧勢多郡東村)の農家に生まれ、両親と7人の兄妹とともに9人家族の中で育ちました。
彼は7人兄妹の5番目にあたります。
父親は農業を営みながら家族を支え、星野さんが教員になったことを心から喜んだといいます。
事故の際には田植え中にも関わらず、泥のついた長靴のまま病院へ駆けつけるなど、深い愛情を持っていました。
母親・知野さんは、事故後の介護を献身的に行い、食事の世話だけでなく、詩画制作のための準備も手伝っていました。
彼女の支えがなければ、星野さんが創作を続けることは難しかったでしょう。
母親への感謝の気持ちは「ぺんぺん草」などの詩にも表れています。
事故原因は?
1970年、24歳の時に中学校の体育教師として勤務中、クラブ活動の指導でマット運動をしていた際に誤って頭から落下。頸髄を損傷し、首から下が麻痺しました。事故直後は自力呼吸もできず、気管切開で一命を取り留めました。その後、口に筆をくわえて詩画作品を制作し、母の献身的な介護のもとで新たな人生を歩み始めました。
星野富弘の家族構成|妻との馴れ初めから結婚まで
妻との馴れ初め
星野富弘さんと昌子さんの出会いは、彼が事故で頸椎を損傷した後のことでした。
昌子さんはキリスト教会で星野さんの話を聞き、興味を持ちました。
その後、毎週病室へお見舞いに訪れるようになり、長い時間を共に過ごす中で信頼関係を築いていきました。
その後、星野さんは病床でキリスト教の洗礼を受け、約9年間の入院生活が終わるころに昌子さんにプロポーズ。
1981年、二人は前橋キリスト教会で結婚式を挙げました。
結婚後の生活と夫婦の絆
結婚後、昌子さんは星野さんの創作活動を支える重要なパートナーとなりました。
詩画作品を制作する際、星野さんが口にくわえた筆で描くのをサポートし、絵の具を混ぜるなどの手助けを行いました。
また、日常生活においても昌子さんの支えは不可欠でした。
日々の介護に加え、星野さんの講演活動や展覧会の準備にも関与し、まさに人生を共に歩んできたパートナーでした。
星野富弘の自宅と夫婦の暮らし
星野富弘さんの自宅は、群馬県桐生市新里町にありました。
生まれ故郷であるみどり市にも近く、創作活動に集中できる環境が整っていました。
また、みどり市には1991年に開館した「富弘美術館」があり、彼の作品を展示する場として多くの人々に感動を与え続けています。
離婚・再婚の有無
星野富弘さんには、離婚や再婚の記録はありません。
1981年に昌子さんと結婚して以来、2024年4月28日に亡くなるまで、約43年間にわたって夫婦としての生活を共にしました。
その間、夫婦の関係は非常に深く、昌子さんは一貫して星野さんの創作活動を支え続けました。
病気や障がいを乗り越えての生活は決して容易なものではなかったはずですが、二人は協力しながら歩み続けました。
妻・昌子さんの現在
2024年6月21日に開催された星野富弘さんのお別れ会において、昌子さんは夫への想いを語りました。
「一人で富弘さんの作品を見ていると、描いていた時のことを思い出し、涙があふれてしまう」
と述べ、夫を失った悲しみを率直に表現しています。
また、2024年6月18日には、星野さんがみどり市初の名誉市民に選ばれた際、昌子さんが称号を受け取り、「富弘さんも喜んでいると思う」と話しました。
現在、昌子さんは夫の遺志を継ぎ、作品の管理や展示活動に関わっていると考えられます。
星野さんのメッセージをこれからも多くの人々に伝え続ける役割を担っているのです。
星野富弘の家族構成 まとめ
- 星野富弘さんは7人兄妹の5番目として生まれ、両親の愛情深い支えを受けて育った。
- 妻・昌子さんとは、事故後に出会い、長い交際期間を経て1981年に結婚。
- 結婚後は昌子さんが創作活動を支え、夫婦で詩画制作に取り組んだ。
- 星野さんは桐生市新里町の自宅で創作活動を続け、美術館も故郷のみどり市に開館。
- 離婚や再婚の記録はなく、約43年間の結婚生活を昌子さんと共に歩んだ。
- 星野さんの死後も、昌子さんは彼の遺志を継ぎ、作品の管理や展示活動を続けている。
星野富弘さんの人生は、多くの困難を伴いながらも、家族の深い愛情に支えられたものでした。
特に妻・昌子さんとの強い絆は、彼の創作活動においても大きな原動力となり、今なお多くの人々に感動を与えています。