『あたしンち』に登場する母親は、初期ではヒステリックで自己中心的な存在として描かれ、家族にとって厄介な一面が目立っていました。
しかし、物語が進むにつれて、彼女の性格や家族との関係に変化が見られるようになります。本記事では、そんな母の成長と変化について詳しく解説します。
あたしンちの母の初期
「あたしンち」の母は、連載初期においては、ヒステリックで自己中心的なキャラクターとして描かれていました。
初対面の人には「半魚人」と形容され、娘のみかんからは「すごいブス」と言われるほどの容姿。
彼女は口うるさく、理屈が通らない持論を展開し、特にみかんを言い負かすことが多かったのです。
また、家事もおざなりで、みかんやユズヒコの行動に過干渉しようとする姿勢が見られました。
さらに、料理の腕前は非常に下手で、家族からは不評を買うことがしばしば。
そうした初期の母の姿は、どこか憎めない一面も持ち合わせていました。
性格の変化
連載が進むにつれて、母の性格には顕著な変化が見られます。
初期の彼女は、ヒステリックで自己中心的、また世間体を気にする内弁慶という印象が強かったのですが、後期に入ると穏やかさが増し、笑顔が増えるようになりました。
自己主張も以前ほど強くなくなり、父の行動に呆れつつも、落ち着きを見せるようになりました。
みかんとの関係も改善し、似た者親子として共感する場面が増えています。
初期には自分の非を認めず、反省することがほとんどなかった彼女も、周囲の指摘を受け入れ、自分の間違いを認めるようになったのです。
見た目の変化
母の見た目は、連載初期と後期で少し変化しました。
初期の母は、大きな額、小さな目、大きな口、たらこ唇という特徴的な顔立ちで、老けて描かれていました。
初対面の人には「半魚人」という印象を与え、娘のみかんからも「すごいブス」と言われることも。
初期の見た目が老けていた理由の一つは、当時の作者の画風です。
人物の顔をややデフォルメして描く傾向があり、母もその影響を受けていました。
しかし、作者の画風が変化するにつれて、母の顔はリアルで優しい雰囲気に描かれるようになりました。
アニメ版では、初期から比較的温和な顔立ちで描かれており、原作ほどの劇的な変化は見られません。
これは、アニメ制作時に既に作者の画風が変化していたためと考えられます。
料理の腕前
母の料理については、非常に下手であることで知られています。
家族からは「人間の食べ物じゃない」と酷評されることも多く、自己流のアレンジが原因で奇妙な味の料理が多かったようです。
たとえば、料理本を無視して自己流にアレンジしたり、味噌汁の味付けを気分次第で変えてしまうことがしばしばでした。
しかし、いつも不味い料理を作っているわけではなく、時には家族から美味しいと褒められることも。
経済状況によって手抜き料理になることもありますが、母には本当に美味しい料理を作る能力も秘められているのです。
あたしンちの母の初期はどんな人物? まとめ
このように、「あたしンち」の母は、初期のヒステリックで自己中心的な性格から、後期には穏やかで愛情深いキャラクターへと変化しました。
その基本的な性格は大きく変わっていないものの、ドジでどこか憎めない母親として描かれ続けています。
また、見た目や料理の腕前も変化し、隠れた才能を持っていることがわかります。
彼女の成長と料理の変化は、家族の愛情と絆を深める要素として重要な役割を果たしています。